今回は宮城県の女川町(おながわちょう)にやってきました〜
宮城県といえばそう。ずんだ餅!!!
・・・って言いたいところですけど、食べに行く前に震災復興のお話です。
2011年3月。
東日本大震災で、東北に大規模な津波が押し寄せました。
もうあれから10年経ちそうなのが驚きです。あの時のダメージは、今でも強く残っています。
この女川町も津波で破壊され、今は復興して新しい街づくりが進んでします。
復興の街づくりで大切なのは
・同じような災害に耐えられるよう対策
・観光客が再びたくさん来るような工夫
この2点です。
まず一つ目。もちろんこれは主に津波対策です。
みなさん、津波対策といえば何が考えられるでしょう?自分の住む町だとしたら、どんな町に変えていきたいですか?
ぜひ簡単に書き出してみてください!
・・・よろしいでしょうか。
例えば、
・土地のかさ上げ
・住宅地を標高の高い位置へ移動
・植林による自然防波堤を作る
などなど。考え方はたくさんあります。これはどれが正解とかはありません。
実際、津波を受けた街によって、復興後の対策法が異なります。
例えばこの女川町は、基本的に高い防潮堤を建設していません。
土地のかさ上げをメインに、景観を優先した街づくりを行なっています。
※土地のかさ上げとは
山を一部取り崩したりすることで、その土を使い平地の標高を上げ、津波の影響を減らすこと。
景観、すなわち海がよく見えるようにすることは、住民にとってはとても大切なことです。海の様子をみながら漁業の方は仕事に出ますし、何より観光にも海が見えることは大切です。アンケートの結果では「津波がおきた時、海が堤防で見えない方が不安だ」という意見も根強いです。
例えて言うなら、進撃の巨人の壁のような恐ろしさもあるのでしょう。
津波を経験していない僕からしたら「次はとてつもなく丈夫で高い防波堤(防潮堤)を作ればいいんじゃない?」 と考えてしまいます。これはこれで、町の発展を考えきれていないのでしょう。海の幸が魅力のこの町で、その海を遮断するようなことをするのはマイナスが大きい。
ちなみに海の幸はこんな感じ。
(女川町の魚介類を盛り込んだ「ポキ丼」)
ちなみに、同じ宮城県でも、仙台市なんかは防潮堤をがっつり強化しています。
(当時高さ3m程度のものが7mに!)
街によって選択肢は自由なのです。
街づくりは、一つ一つの選択にメリット・デメリットが必ず発生します。
「災害にどう対処するか」「どうやって観光客を増やして街を盛り上げるか」「どうやって住民の住み心地を良くするか」
などなど。工夫を凝らす面白さがそこにはあります!
ニュースでたまに聞きませんか?
「〇〇建設に対して、近隣住民の反対が〜・・・」
といったもの。これは、建物一つで日陰の問題や、騒音の問題など、住み心地に大きく関わるからです!
この微調整の難しさと立ち向かうのが、土地開発業者、いわゆるデベロッパーです。
街づくりに興味があったら、ぜひ「デベロッパー」について調べてみてください!
それでは。