あるルールにしたがって、数字が変化していく。
1 3 5 7 9・・・
これはどんな順番かというと、1から始まって2ずつ増えていきますね。
いわゆる規則性の問題はヒラメキが得意な人と相性が良いと思われがちです。しかしながら、そんな人ばかりではないのが現実。実際、僕もヒラメかないタイプです笑。
でも安心してください!大したヒラメキなんてなくても、問題は突破できます。
では問題です!
【2つの細胞(さいぼう)BとTがあって、Bは、1秒ごとに1回分裂(ぶんれつ)し、B1個とT1個になり、Tは、1秒ごとに分裂し、B2個になることがわかっている。最初、B1個からスタートするとして、8秒後にBは□個となる。□に入る数を答えなさい。】
さて、難しく考えてはいけません。とりあえず図を書きます!
こんな感じのルールですね。細胞は1秒で2倍の数になります。
今回注目すべきはB。こいつからスタートで、8秒間分裂しますね。
途中で必ずTが生まれますが、Tはその1秒後に全てBに変わってしまいます。
ダメですよ!まだ深く考えちゃダメです!
書いている情報を元に、まずは分かる範囲で図を書きましょう。悩むのはそれから!
難しいことは考えずに、とりあえず書ける範囲で手を動かします。
はい。8秒どころか3秒後の図でもういっぱいですね笑。でも、これでOKです。
この図を眺めながら、法則性を見出せたら最高です。しかし、そう簡単に行かないことの方が多いでしょう。
そんな時は、図の種類を変えてみましょう。
さきほどの図は、Bから枝分かれしていくように描く「樹状図」というものでした。
ですが
今回問われているのは、B細胞の「数」です!!そう、先ほどの図で数はカウントしづらいのです。
となると、樹状図ではなく表にして書いてみましょう。
数が主役と分かれば、こうして簡単に整理できます。先ほどの樹上図をもとに、すぐ分かる範囲で数を記入していきましょう!
さて、こうして数字でみると、1秒ごとのつながりが見えてきませんか?
例えば、<2秒後>のB細胞の数は3個。それは<1秒後>のB細胞1個とT細胞1個の分裂の影響です。
規則性(数学でいうと数列)の問題は、前後の数との関係がとてもヒントになります!
この問題も例外ではありません。全ての細胞の数は、その1秒前の細胞の数によって決まります。これをもとに、関係性を矢印で書き込んでいきましょう!
あえて最後までは書きません。ゴールにたどり着くのは皆さんに任せましょう。
さて、この問題。ちょっと難しいようで、表の書き方さえ工夫したら簡単なパズルになりましたね!
実は
灘中学校の問題(96年1日目第9問)です!!
(正解:171)
結局難しいように見えるというだけで、考え込まずに工夫して図を書いたりしていると解決の糸口が見えてきます。
【解き終わって思うこと】
規則性は一体何に使えるのか?
そんなことを思う学生さんは多いでしょう。でも、意外と役に立ちます。
例えばエクセル。
会社に勤めると、会社の予算・実績の数字を管理することが必要になります。こういった数字の計算は、様々な計算式でスピーディに処理できます。
意味もわからず使うのではなく、ある程度先を見通して操作することで、大きなミスなどを避けることができます。
このように、規則性を理解することは、未来の予測に役立つのです。
それでは。