あさぬま塾@福岡市東区美和台

福岡市の小さな塾+オンライン家庭教師の日記

【オンライン授業日記】記述で本文特有の表現をそのまま使うリスク

今日は高校現代文の授業。

 

一般的な現代文の問題集を用いて、東大形式の記述問題をメインに練習しています。いわゆる「〇〇とはどういうことか、説明せよ」「〇〇とはどういうことか、本文全体の趣旨を踏まえて説明せよ」等の問題です。

 

前者の形式は字数指定はなく、およそ60~70字程度入るであろう回答欄に記述します。後者は100字~120字の指定があります。どちらも至ってシンプルな問いですが、それゆえに問題文をどこまで把握しているか、語彙をうまく使えるか等が問われます。

 

現代文の問題の答えは、その文章の中にある。それゆえ、回答を作成する際は本文の該当箇所を簡潔にまとめる作業がメインになると教えています。ただし、あまりにも本文の表現をパクることもリスクがあります。なぜなら、本文の文章表現は筆者特有のものである場合があるからです。あまりにも筆者特有な表現を使った回答は、説明記述として不適切ではないでしょうか。

 

例えば、本文にこんな表現がありました。

「運命の桎梏(しっこく)※」。

この表現をそのまま記述の回答で使ってしまうことは、僕は反対です。「どういうことか説明する」ということは、客観的に分かるように言い換えることでもあります。そんな時に、またよくわからないワードを用いると、回答者が意味を理解していないと判断されるおそれがあります。

(※桎梏=自由を束縛するもの)

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上記の部分を答案に用いるなら、「運命によって縛られること」等で言い換えて使う方がベターでしょう。こういった珍しい単語の意味を正確に把握することで、記述力が高まります。語彙を鍛える意味では、『キーワード読解(Z会)』『ことばはちからダ(河合出版)』等の参考書がおすすめです。

 

現代文の文章が難しく感じるときは、たいてい「哲学的な表現」か「難しい単語」が多用された時だと思います。前者の場合は、具体例をもとに図解を書いて考え、抽象的な説明のイメージをつかむこと。後者は、上記の参考書で語彙を鍛えて対応可能です。

 

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